大阪医科大への物理

 皆様こんにちは!これから簡単に大阪医科大学の物理をぶったぎってみます!受験生のお役に立てれば幸いです!

 

1. 試験の方式 

100点×4 =400点満点のうち100点を占めます。試験科目は、数学、外国語、理科2科目であり、物理は理科2科目合わせて120分というレギュレーションで行われます。

 

2. 難易度は

 関西圏では、大阪大学理系レベル、と言われています。合格難易度は大阪大学の普通の理系学部クラスと言われていますが、物理の問題の難易度そのものは、

大阪大学のそれよりはやや易しめであります。とはいえ、私大医学部の中ではかなり上位の難度であることは間違いありません。公式丸暗記や、超典型問題の演習のみで身につけたハリボテの物理のスキルでは、1/3くらいのスコアしか上げられないでしょう。

 

3. 出題傾向

 物理は、他科目に比べると、単元の見分けは容易ですからわかるかもしれませんが()、まず、大問4題構成でありまして、内訳は、力学・電磁気学・原子・(波動)(熱力学)・小問集合のオーダーで並んでいることが多いです。記述型の大問は小問集合を除いた3題中1つないしは2つであり、これらに含まれる小問は5問前後。また、残る問題は穴埋め形式で10問程度の空所があります。但し、空所補充も決して易問ではありません。

 とはいえ、これらの帯状の連なった問題は、序盤から半分くらいはとれる目処が立ちやすいです。大阪医科大の1つの重要な傾向は、小問集合にあり、といえます。

 

 

① 送電線の問題

 これは大阪医科大物理の個性むき出しの問題。この問題をとれなかったら、「大阪医科大の志望度の低さ」を露呈しているようなもので、これ取れなかったら有無いわさず不合格になるんじゃないか?というくらい定番の問題です。

複数年過去問を演習していれば誰でもわかることです。

 

「変電所から街まで離れているので、送電線で電力損失が生じる。一軒の家が電気を使用すると4%の電力損失が起きた。40軒の家が同時に電力を使用すると、送電線による電力損失は何%になるか。なお、各家の電力損失は同じとする。(2015 大阪医科大学前期)」

「発電所から遠く離れた村に送電線で電気が送られている。10軒の家が同時に電気を使用すると送電線で2.0 %の電力損失が起きた。電力損失が10%を超えるのは何件の家が同時に電気を使用したときか。なお、各家の電力損失は同じとする。(2016 大阪医科大学前期)」

 

こんなのが本当に毎年出題されています。やり込んでスムーズに解けるようにしておくと、物理はいいスタートが切れます。

 

② 1つくらいは解きにくい問題が入る

 小問集合が最後の大問4に入っているのが特徴です。第1問から順番に解いて、残り時間少ない中でここに達すると、正常な判断ができずに足元をすくわれます。しかも、難度はフラットではありません。まず初めに第4問の解ける問題を片付けて、1つくらいは残しておくとよいでしょう。

 

あとは原子についてです。

 2016年度、新課程の出題に完全にシフト!2015年度から新課程の入試でしたが、この年度は大してその煽りを受けませんでした。ところが、2016年度、過半数の私大医学部が大問1つを完全に原子にしてきました!!な・ん・だ・と・・・?川崎医科大や金沢医科大といった早期の日程の私大医学部入試で原子が出まくりで焦った受験生が多かったこと多かったこと。。。中盤の入試までの受験対策で急遽原子分野を詰め込んだ予備校は多かったはず。まさに私大医学部レボリューションの年!!

 しかし、、大阪医科大学は、2016年度は小問集合でちょろっと出題したのみ。しかも難易度はいたってノーマル。力学、電磁気重視の傾向は変わらず。そのような波に乗らないのはさすがのプライド!と思っていたのですが・・

しっかり2017年度は大問3でしっかり出てしまいました。しかも光電効果のわりと標準的な問題です。来年度も出題されるなら絶対とりたい問題ですね。力学・電磁気学は、最後まで解くとすればかなり深い考察と時間を要しますが、原子はそれほどでもないと思います。

 

 

 

 

4. 合格のために

 医学部全般そうですが、理科がとれるのは必要条件。英数をとれることが十分条件といえます。つまり、理科は失敗が許されないといえますし、大阪医科大学もそれに漏れません。

 

 ちなみに、分量は時間に対して多いと思います。小問集合も難易度が高い爆弾も含まれたりしています。小問集合は1つくらい落としてもよいので、時間がかかりそうな問題は飛ばし気味で進め、力学、電磁気なども前半はさらっとすませるくらいでなければいけません。くどいですが、原子が出てきたら満点が取れるように、ミリカンの実験・光電効果・原子モデル・核反応・X線といった典型問題は速く正確に特訓をしておいてくださいね。名門の森(河合出版)等で十分です。小問集合1つ落とし、残りの大問は2/3くらいを押さえ、7割はとっておきたいですね。

 

本田数学専門ゼミ 細見